大阪市中心部の中之島エリアは、多くの文化施設が集まっています。
その中でも、ユニークな外観で、一際目を引く『国立国際美術館』

国立国際美術館は、国内外の現代美術を中心とした作品を収集・保管・展示する美術館で、施設の大部分が地下にあるというのを御存知でしょうか?

今回は、国立国際美術館の魅力はもちろん、施設詳細や館内レストラン情報まで、美術館巡りが趣味のライター ‘ 亜梨沙@alisa_0113_ ‘ がご紹介します。

国立国際美術館とは


国立国際美術館は、入り口以外の部分が地下に収められている、世界でも珍しい完全地下型の美術館です。

1977年の開館当初は吹田市万博記念公園にありましたが、2004年秋、中之島にリニューアルオープンしました。

戦後の国内外の絵画や彫刻、写真など幅広いジャンルの作品を約8000点収蔵しており、歴史と文化を継承する中之島の文化の拠点となっています。


建築家シーザー・ペリ※が設計した建物は、竹の生命力と現代美術の発展・成長をイメージしてデザインされています。
まさに美術館にふさわしい、アーティスティックな外観です♡

※シーザー・ペリ:アルゼンチン出身のアメリカの建築家。あべのハルカスなども手がけている。

国立国際美術館 館内の様子


地下1階に降りると、広くて明るいエントランスが。
ガラス張りの天井から差し込む光が気持ち良いです。


数点の常設展示のほか、年に4回ほど、企画展とコレクション展が開催されています。
展覧会毎に、講演会やギャラリー・トーク、子ども向けのワークショップなどのイベントも行われていますよ。

展示室は地下2・3階にあるので、早速、エスカレーターで展示室へ♪

企画展 インポッシブル・アーキテクチャー 


地下3階では、2020年1月7日から3月15日までインポッシブル・アーキテクチャー ―建築家たちの夢」が開催されています。

※2月29日から3月15日まで臨時休館となり、会期は2月28日までとなりました。


様々な理由で実現に至らなかった20世紀以降の建築プロジェクトを、図面や模型、写真、CGで紹介しています。
刺激的で面白いアイデアが多く、建築の可能性や作者の夢を肌で感じることができます。

展示作品を少しだけご紹介♫


「東京計画1961-Helix計画」 黒川紀章 1961年

東京人口の爆発的増加に対応する為に考えられた、高さ138mのメガストラクチャー。なんと、500万人もの人々が海面上に暮らすプラン!

上の方に住んでいると、下まで降りるのも一苦労。エレベーターついているのかな?と心配になってきました(笑)


「問われているプロセス/天命反転の橋」 荒川修作+マドリン・ギンズ 1973-89年

フランス・エピナール市に流れるモーゼル河にかける橋として構想された、巨大模型。
球体が道を塞ぐ橋。渡るのは難しそうですが、圧倒的存在感を放っています。


「中之島プロジェクトII ─ アーバンエッグ(計画案)」 安藤忠雄 1988年
(左)断面図、(右)平面図

古い建物の中に新しいものを入れるという、新旧の入れ子構造のコンセプト。
「幾何形態の構造物と既存の建築物との共生」という安藤設計のスタイルが光る作品です。 


「都庁本案圖」 山口晃 2018年

「東京都庁はこうだった方が 良かったのでは?の図」会田誠 を清書したもの。
とても魅力的な建物!一部は、元のスケッチよりも明確にアイディアが具体化されており、細部にまでこだわりを感じます。

コレクション―現代日本の美意識 


地下2階では、企画展と同様、2020年1月7日から3月15日まで「コレクション―現代日本の美意識」が開催されています。

※2月29日から3月15日まで臨時休館となり、会期は2月28日までとなりました。


日本的美意識を、「文化の流儀と底流」「人間と社会 深層への眼差し」「イメージとしての世界観」の3章に分けて紹介しています。


「Just Hanging No.6」 淀川テクニック 2014年

美術は時代を映し出す鏡。

ゴミや漂流物などを使い、様々な造形物を制作するアーティストの作品や、


「two tree songs」 杉戸洋 2006年

絵本のような温かみを感じる作品など、様々な現代美術作品に触れることができます。

ミュージアムショップ


ミュージアムショップでは、オリジナルグッズや展覧会関連商品、美術関係書籍などを購入することができます。

(左)クリアファイル A4(286円+税)、A5(143円+税)
(右)オリジナルノート(476円+税)

国立国際美術館が描かれたグッズや、


高松次郎「影」ポストイット(300円+税)

アーティストの作品をモチーフにしたグッズも♡


クリアファイル(350円+税)

もちろん、開催中の展覧会に関連したグッズも沢山あります。

どれもオシャレで、お土産にも普段使いにもピッタリですよ♪


太陽の塔クッション 大(18,000円+税)
太陽の塔 這型(3,600円+税)

開館当初は万博記念公園にあったため、太陽の塔など、万博に関連したグッズも購入できます。

※美術館の臨時休館に伴い、2月29日~3月15日まで休業。
(3月16日~4月3日は展示替え休館に伴い休業)
※2月28日(金)は20時まで営業

ミュージアムショップ 店舗詳細
営業時間:開館日の10:00~17:00
     金曜日は19:00まで、土曜日は17:00まで対応
定休日 :国立国際美術館に準ずる

レストラン&カフェ 中之島ミューズ


地下1階にはレストランがあり、美術鑑賞の余韻に浸りつつ、ゆっくりとした時間を過ごせます。

館外にレストランへの直通入口があるので、観覧券なしでも利用できます。


1番人気の「とろとろ玉子のオムライスセット(サラダ・スープ付き:900円)

ふわふわで、とても美味しかったです。


「抹茶ブラウニーと和栗のアーキテクチャー(600円)」(ドリンクセット:900円)

中之島ミューズでは毎回、企画展とコラボしたスイーツも用意されます!
この日は「インポッシブル・アーキテクチャー」とのコラボで、どこか建築物を思わせるようなフォルムのスイーツが♪ 写真映えも味もバッチリです!

※美術館の臨時休館に伴い、2月29日~3月15日まで休業。
(3月16日~4月3日は展示替え休館のため、展示替え休館中の営業時間で営業予定)
展示替え休館中の営業時間:11:00~15:00(土曜日・日曜日・月曜日は休業)

中之島ミューズ 店舗詳細
営業時間:火~日11:00~17:00 ※金曜日のみ19:00まで
定休日 :毎週月曜日(※祝日の場合は翌火曜日)※他、定休日は国立国際美術館に準ずる
電話  :06-6443-6140
住所  :大阪市北区中之島4-2-55 国立国際美術館B1階
リンク :食べログ/ぐるなび/Yahoo!ロコ

サービス施設

情報コーナー(地下1階)


過去の展覧会カタログを読むことができ、勉強になります。

キッズルーム(地下1階)


子ども向け絵本が約400冊ある、乳幼児のためのキッズルーム。

授乳室もあり、お子様連れでも安心です。

車椅子・ベビーカー


車椅子・ベビーカーの貸し出しもあります。
使用する場合は、入口受付にて申し込みが必要です。

※館内が混雑している場合、安全のためにベビーカーの利用不可の場合もあり。

コインロッカー


コインロッカーは、地下1階にあります。
コイン返却式(1回100円)なので、気軽に預けることが出来ます♪

観覧料


企画展「インポッシブル・アーキテクチャー ―建築家たちの夢」展と、コレクション展の観覧料です。

インポッシブル・アーキテクチャー」観覧料
一般:900円(団体600円)
大学生:500円(団体250円)
高校生以下・65歳以上(要証明):無料
心身に障がいのある方とその付添者1名(要証明):無料

夜間割引料金(対象時間:金曜・土曜の17:00以降)
一般:700 円/大学生:400 円

※20名より団体料金
本料金でコレクション展も観覧できます。
※観覧料は展覧会によって異なります

コレクション展 観覧料
一般:430円(団体220円)
大学生:130円(団体70円)
高校生以下・65歳以上(要証明):無料
心身に障がいのある方とその付添者1名(要証明):無料

夜間割引料金(対象時間:金曜・土曜の17:00以降)
一般:250 円/大学生:70 円

※20名より団体料金
同時開催の企画展の観覧券で観覧できます。

詳しくは、国立国際美術館HPをご覧ください。

国立国際美術館 アクセス

中之島の中央部分にある国立国際美術館への最寄り駅は複数あります。

JR    :大阪環状線「福島駅」/東西線「新福島駅(2番出口)」より徒歩約10分
京阪    :中之島線「渡辺橋駅(2番出口)」より徒歩約5分
阪神    :「福島駅」より徒歩約10分
Osaka Metro :四つ橋線「肥後橋駅(3番出口)」より徒歩約10分
       御堂筋線「淀屋橋駅(7番出口)」より徒歩約15分
バス    :JR大阪駅前より53号・75系統乗車、「田蓑橋」下車。徒歩約3分

まとめ


地下の展示室に広がる、現在を彩る現代美術たち。
定期的に作品が入れ替わるので、何度行っても楽しめます。

展示品だけでなく外観や展示スペースまでもがアートなので、是非、足を運んでみてくださいね。

国立国際美術館 詳細
開館時間 :10:00~17:00 (入場は16:30まで)
      金曜日・土曜日は20:00まで(入場は19:30まで)
休館日  :月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌火曜日に休館)
      展示替え期間、年末年始
電話   :06-6447-4680
住所   :大阪市北区中之島4-2-55
地図   :Googleマップ
公式サイト:国立国際美術館HP