大阪の夏の幕開けを告げる「愛染まつり」。毎年6月30日から7月2日にかけて行われるこのお祭りは、大阪で一番早い夏祭りです。そんな「愛染まつり」を盛り上げてくれる令和7年度愛染娘が、オーディションを経て決定しました!
今回は「愛染まつり」とは一体どんなお祭りなのか、2025年の愛染娘には誰が選ばれたのか、詳しくご紹介します!
目次
「愛染まつり」とは?
「愛染まつり」は、四天王寺の分院、愛染堂勝鬘院(あいぜんどうしょうまんいん)で行われる夏祭り。
毎年、6月30日、7月1日、7月2日の3日間に渡って開催される、大阪で一番早い夏祭りです。
天神祭、住吉祭と並んで「大阪三大夏祭り」としても知られています。
そんな愛染まつりは、なんと聖徳太子の時代から1400年以上も続いており、日本最古の夏祭りとして市指定無形民俗文化財にも登録されています。
「愛染まつり」の見どころを紹介!
宝恵駕籠パレード
初日の30日には、てんしばを出発して愛染堂までを練り歩く宝恵駕籠パレードが行われます。
鮮やかに彩られた宝恵駕籠に愛染娘さんたちが乗り込み、「愛染さんじゃ、ほーえーかーご、べっぴんさんじゃ、ほーえーかーご、商売繁盛、ほーえーかーご」という掛け声と共に、天王寺の町を練り歩きます。
パレードのゴールである愛染堂に到着した後は、国の重要文化財にも指定されている多宝塔の前で駕籠上げが行われます。駕籠上げは、愛染娘が乗った宝恵駕籠を、担ぎ手である愛染男組の方々が力いっぱい持ち上げて揺らすというもの。
駕籠上げされている愛染娘を一目でも見ようとたくさんの方が集まる、愛染まつりの中でも特に盛り上がるイベントです。
夏越しの祓え大法要
同じく30日には、夏越しの祓え大法要が行われます。
総本山四天王寺の僧侶の方々が多宝塔に集い、無病息災などを祈って厳修されます。荘厳な伝統行事です。
演芸奉納
「摂州地車囃子(せっしゅうだんじりばやし)かずら」や「堺すずめ踊り 仲囲巣(ないす)連」による演芸奉納も行われます。
鳴り物や踊りでお祭りをさらに盛り上げてくれること間違いなし!
縁日屋台の出店
お祭りには欠かせない縁日屋台ももちろん出ますよ!
今年は約50台の屋台が並ぶのだとか。楽しみですね!
ご本尊の特別開帳
出典:愛染堂
愛染堂のご本尊「愛染明王」や、多宝塔のご本尊「大日大勝金剛尊」の特別開帳も行われます。
普段は見ることのできない秘仏なので、仏像マニアの方もそうでない方も必見です!
愛染娘って?
そんな愛染まつりを盛り上げる一役の担っているのが、愛染娘です。
毎年愛染まつりの期間中の表敬訪問や取材対応、宝恵駕籠(ほえかご)に乗ってのパレードの参加、境内で花守りの授与を行うなどの役割を持つキャンペーンガールです。
この愛染娘は、毎年一般公募で募集され、一次審査(書類審査)と二次審査(面接)を経て10名ほどが選ばれます。
2025年の愛染娘はこの方々!
一次審査と二次審査を勝ち抜き、2025年の愛染娘に選ばれたのは6名。
ここに、ネパールからの留学生2名を加えた合計8名が、今年の選ばれし愛染娘です。
1人ひとり紹介していきましょう!
井宮泉季さん
愛染娘に応募した理由は?
「小さい頃からお祭りが大好きで、よく地元・北摂の方で浴衣を着て参加していました。ただ、天王寺などの南の地域で行われるような、歴史ある伝統的なお祭りにはこれまで参加したことがなくて、一度参加してみたいという思いから、今回応募させていただきました。」
愛染まつりに向けての意気込みをどうぞ!
「来てくださった方々に楽しんでもらえるように、まずは自分が一番楽しんで、その楽しさを一緒に分かち合えるように頑張っていきたいなと思います。」
田中千奈都さん
愛染娘に応募した理由は?
「今年から着付けを習い始め、和装の楽しさや日本文化の大切さを知りました。今は小児科で看護師として働いているので、子どもたちにも浴衣を着せてあげたり、お祭りの楽しさを伝えたりできたらと考えるようになりました。まずは自分が愛染娘になって笑顔を与える立場を経験し、その喜びや思いを子どもたちにも分けてあげられるようになりたいと思い、応募しました。」
愛染まつりに向けての意気込みをどうぞ!
「愛染まつりは大阪三大夏祭りの中でも一番早く開催されるお祭りなので、この一発目を、皆さんと一緒に楽しんでいきたいなと思います!」
島田雅さん
愛染娘に応募した理由は?
「私は大学で地域活性化リーダー育成プログラムというものを受講していて、地元・大阪でどんな取り組みが行われているのか関心を持ちながらも、まだ具体的な活動には移せずにいました。そんなときに、先輩から『愛染娘はどう?』と声をかけていただき、調べていくうちに “笑顔が素敵” や “お祭りが大好き” といったキーワードに、自分とのご縁を強く感じ、応募しました。」
愛染まつりに向けての意気込みをどうぞ!
「愛染まつりの頃には、きっと夏らしい暑さになっていると思いますが、暑さに負けないくらいの元気な声と笑顔で、お祭りをたくさん盛り上げられるよう頑張りたいと思います!」
羅本茉未さん
愛染娘に応募した理由は?
「愛染祭は大阪三大夏祭りということもあり、ずっと大阪で生まれ育ってきたので、ぜひ地元のお祭りに参加したいなという気持ちがあって、今回応募しました。」
愛染まつりに向けての意気込みをどうぞ!
「私自身すごく緊張しているんですけど、福娘などの経験もあるので、持ち前の明るい性格や笑顔を活かして頑張っていきたいと思います!」
寺島美佳さん
愛染娘に応募した理由は?
「高校在学中に、仏教の授業で愛染まつりのことを知りました。気になって実際に足を運んでみたところ、愛染娘さんが楽しそうにお祭りを盛り上げている姿を目にして、その姿に憧れて応募しました。」
愛染まつりに向けての意気込みをどうぞ!
「お祭りに来られる皆さんに存分に楽しんでいただけるよう、笑顔で元気よく、盛り上げたいなと思っています!」
オリエンテーションの様子(2025年)
今年の愛染娘さんへ、お祭り当日の流れや愛染娘としての心構えなどの説明が行われるオリエンテーションが先日開催されました。
オリエンテーション当日は、私服姿の愛染娘が愛染堂に集合。住職や世話人、愛染娘OGから、お寺やお祭りの歴史の説明や、愛染娘の役割を教わりました。
お祭りに欠かせない、愛染娘だけが着られる浴衣一式もここで受け取ります。
写真を撮影する際の立ち位置の確認や、大阪締めの練習も。
さらに、お祭り当日に乗る宝恵駕籠(ほえかご)ともご対面!
実際に宝恵駕籠に乗る練習も行われ「思ってたよりも揺れる!」とみなさんびっくりしていました。
歴代の愛染娘
2024年の愛染娘はこの8人!
2023年まではコロナの関係でお祭りの規模を縮小していたことに伴って、公募されていなかった愛染娘。2024年は、7年ぶりに一般公募でのオーディションが開催されました。
一次審査と二次審査を勝ち抜き、今年の愛染娘に選ばれたのは、この8人!
1人ひとり紹介していきましょう!
2024年愛染祭での愛染娘の活動
3日間を通して多くの方が訪れた愛染まつり。今年は3日間とも雨予報のお祭り期間だったのですが、曇りになったり晴れ間が見えたりと荒天にならずに実施され、足元が悪い中もたくさんの方で賑わいました。「愛染さんに来たら夏って感じやなぁ」と、多くの方が口々に言いながらお祭りを楽しんでおられたのがとても印象的でした。
どんなに暑くても、どんなに疲れていても、そんな姿を一切見せずに常に笑顔で活動されていた愛染娘のみなさんには、たくさん元気をもらえました。
お祭りの期間中、大活躍だった愛染娘の8人。愛染娘の活動を通して何を感じたのか、ひとりひとりインタビューをしてみました。
まとめ
「愛染まつり」は伝統ある大阪の夏祭り!
そんな愛染まつりを盛り上げる今年の愛染娘さんたちに会えるのは6月30日、7月1日、7月2日の3日間。
宝恵駕籠パレードに夏越の祓え大法要、秘仏本尊の特別ご開帳、演芸奉納、露店の出店など、盛りだくさんの「愛染まつり」。毎年多くの方で大にぎわいの3日間です。
お祭りの期間中は、ぜひ愛染堂に足を運んでみてはいかがでしょうか。
詳細
愛染まつり | |
開催期間 | 毎年6/30~7/2 |
開催地場所 | 愛染堂(勝鬘院) |
住所 | 大阪市天王寺区夕陽丘町5-36 |
地図 | Googleマップ |
アクセス | 大阪メトロ「四天王寺前夕陽ヶ丘」駅より徒歩1分 |
公式サイト | 愛染堂(勝鬘院) |