天王寺公園の一角にあり、優雅な佇まいが目を引く『大阪市立美術館』

この大阪市立美術館は、昭和11年(1936年)に開館された、日本有数の歴史をもつ美術館なんです!

今回はそんな大阪市立美術館の魅力を、美術館巡りが趣味のライター ’亜梨沙’ がご紹介します。

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  • 大阪市立美術館とは?


    大阪市立美術館は、かつて住友家の本邸があったところで、美術館建設を目的に大阪市に寄贈されました。

    建物は、コンクリート造の上に瓦屋根がのるシンメトリーの和洋折衷式建物で、レトロモダンな雰囲気と、堂々たる存在感を感じます。

    国宝や重要文化財に指定された作品も多く所蔵されている、日本と中国の美術品に特色のある美術館で、特別展やコレクション展が会期ごとに開催されています。


    大阪市立美術館は、平成27年(2015年)に登録有形文化財に登録され、建物自体が文化財としての価値を持つ美術館でもあるんですよ!!

    大阪市立美術館 館内の様子


    撮影時、1階はコレクション展と特別展、2階はコレクション展が、開催されていました。

    地下にも展示室があり、そちらでは期間ごとに様々な公募展が開催されています。


    クリスタルグラスのシャンデリアが彩る荘厳なエントランスホール。

    展示室に入る前に、ゴージャスな館内でセレブ気分も味わえます♪


    吹き抜けを囲む列柱は、頂上部分でアーチを成しています。イスラム建築を思わせる姿がとってもお洒落です!

    コレクション展


    会期ごとに行われるコレクション展では、大阪市立美術館に所蔵してある約8,500件の作品の中から、時期や特別展に合わせた選りすぐりの作品が展示されます。


    大阪市立美術館には、数々のコレクションが所蔵されています。その中身を一部紹介します!

    貴重な作品ばかりですよ!!(※画像提供:大阪市立美術館)

    阿部コレクション

    東洋紡績株式会社の社長を務めた阿部房次郎氏が収集した、中国書画160件のコレクションです。


    雄大な山水景の中に、気象の変化に対応し、細く険しい道を辿って、日々の生業にいそしむ人々の営みを画いている、燕文貴江山楼観図」。
    人々が生き生きと描かれていて、惹きつけられます。

    田万コレクション

    大阪の政治家・弁護士の田万清臣氏と妻・明子氏が収集した、663点の東洋美術コレクションです。


    重要文化財に指定されている、狩野宗秀「四季花鳥図屏風」。
    豪華で繊細です。

    住友コレクション

    昭和18年(1943年)開催の「関西邦画展覧会」の為に制作された日本画コレクションです。


    舞妓が少し微笑んで、桜を見上げている、北野恒富「夜桜」。
    着物が愛らしいですね♡

    山口コレクション

    関西の実業家であった山口謙四郎氏が収集した、中国の彫刻・金工など、224件のコレクションです。


    天安元年(466年に作られた、石像「如来坐像」
    台座にいる、獅子と供養人にも注目です。

    小野コレクション

    小野薬品工業株式会社の社長・会長であった小野順造氏が収集した、19点の中国石窟将来の石造彫刻からなるコレクションです。


    石像「菩薩立像頭部」。
    笑顔に温かみを感じます。

    カザールコレクション

    スイス人U.A.カザール氏が収集した、江戸から明治にかけての漆工品3,407件からなるコレクションです。


    『源氏物語』第五十一帖”浮舟”を意匠化した「九曜紋源氏物語蒔絵匂箱」
    婚礼調度品のひとつである匂箱。とっても豪華で美しいですね!

    コレクション展 館内の様子

    撮影時(2019年9月)に開催されていたコレクション展の様子も、少しだけご紹介♩
    同時期に開催されていた特別展「メアリー・エインズワース浮世絵コレクション」に合わせ、風俗画・美人画を描いた浮世絵などの作品が展示されていました。


    広くて見やすい館内に、沢山の作品が飾られています。


    遠くに富士をのぞむ浜辺で、潮干狩に興じる人々が描かれている、葛飾北斎「潮干狩図」(重要文化財)。

    行楽らかな様子が活き描写されている、北斎壮年期代表する肉筆画です。
    平成26年(2014年)に
    修復されており、色鮮やかで魅力的でした。


    可愛いコームも、沢山展示されていました。乙女心が擽られます。

    広い館内には、たくさんの展示室がありたくさんの作品が展示されています。途中でベンチなども置かれているので、休憩しながら見て回れますよ♪
    歴史ある数々の美術品を、存分に堪能してみてください!!

    ※開催中や、開催予定のコレクション展は、大阪市立美術館HPからチェック出来ます。

    特別展(2019年10月12日~12月8日)

    2019年10月12日から、特別展「仏像 中国・日本」が始まります。

    悠久の歴史を刻む中国の仏像を、日本の視点で読み解きながら通観する展覧会で、中国南北朝時代から明・清時代まで1000年をこえる仏像の移り変わりを、関連する日本の仏像と共に紹介しています。

    展示される仏像を、一部ご紹介します♩


    木造 迦楼羅立像【烏将軍】 元〜明 時代 福井県立若狭歴史博物館


    木造 韋駄天立像 清時代 京都・萬福寺


    重要文化財 銀製 男子立像 戦国時代 東京・永青文庫


    金銅 観音菩薩及び両脇侍像 明時代 奈良・薬師寺

    仏像それぞれ雰囲気が違って、面白いですね。

    特別展は、「古代の人物表現 戦国〜漢時代」から始まり、「仏像の出現とそのひろがり」、「遣隋使・遣唐使の伝えたもの」、「禅宗の到来と「宋風」彫刻」そして「新たな仏教・キリスト教との出会い」までの5つの章を通じて、中国の仏像の移り変わりを学べるので、勉強になること間違いなしです!!


    特別展では作品の解説などが録音された音声ガイドが用意(別途料金必要)されています。

    音声ガイドで、詳しい説明を聞きながら、展示を見るのもオススメですよ。

    ミュージアムショップ


    大阪市立美術館では、開催中の特別展に合わせ期間限定で出店するミュージアムショップと、常設のミュージアムショップがあります。

    こちらは常設のミュージアムショップの様子です。

    大阪市立美術館の所蔵作品を知ることが出来ます。本の厚みに、歴史を感じますねぇ、、

    江戸時代の戯画を集めた作品集を眺めると、可愛い作品が多いのにびっくり!

    可愛いポストカードや、インパクトがあるポストカードも沢山売られていました。

    展示中作品のポストカードなどもあり、いい記念になりそうです♪

    コインロッカーも完備


    大きな荷物の持込みは禁止されていますが、コインロッカーがあるので、安心です。
    コイン返却式(1回100円)なので、気軽に預けることが出来ます♪

    大阪市立美術館 入館料


    大阪市立美術館の利用料金です。

    コレクション展
     大人:300円(団体150円)
     大学生・高校生:200円(団体100円)
     中学生以下:無料
     障がい者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む):無料(※要証明)
     65歳以上(大阪市内在住):無料(※要証明)
     ※20名より団体料金

    特別展「仏像 中国・日本」
     大人:1,400円(団体1,200円)
     大学生・高校生:1,100円(団体900円)
     中学生以下:無料
     障がい者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む):無料(※要証明)
     ※20名より団体料金

    ※特別展・特別陳列などの料金は別途定められます。
    ※特別展併設時は特別展観覧料にてコレクション展もご覧いただけます。

    大阪市立美術館 割引情報
    大阪の地下鉄などで利用できる交通系ICカード「OSAKA PITAPA」を提示すると、コレクション展入館料が割引(団体料金)になります!
    お持ちの方はお忘れなきよう!!

    まとめ


    レトロモダンな雰囲気の館内で、日本有数の美術品の数々を楽しめる、大阪市立美術館

    展示内容が変わるので、何回行っても楽しむ事が出来る、魅力的な美術館でした。

    アクセスも良く、近くに天王寺動物園や、慶沢園純日本風の池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)庭園)もあるので、是非、足を運んでみて下さいね!

    大阪市立美術館 施設詳細
    開館時間 :9:30~17:00(入館は16:30まで)
    休館日  :月曜日(祝日の場合は翌平日休館)
          年末年始 ※年によって変更になる場合あり 
          展示替え時期
    住所   :大阪市天王寺区茶臼山町1-82 天王寺公園内⇒Googleマップ
    電話   :06-6771-4874
    アクセス :各線「天王寺駅」より徒歩約10分
    公式サイト:大阪市立美術館