関西では毎年、新年を迎えしばらくすると街中に笹があふれる!?ビックイベントがあるんです!
「商売繁盛で笹持って来いっ!!」でお馴染みの十日戎(とうかえびす)ですね♪
七福神のメンバーで商売繁盛の神とされる恵比須様は、大阪では「えべっさん」と呼ばれ、毎年1月9・10・11日の3日間に各地の戎神社で十日戎の祭礼が行われています。
中でも今宮戎神社の十日戎は3日間で約100万人を超える参拝者さんがみえるそうです!
大阪ルッチ編集長”ぐみ”が、今宮戎神社の十日戎を華やかに彩る宝恵駕(ほえかご)行列や、毎年大人気の“福娘”さん達の様子もあわせてご案内!
※情報は2024年1月10日の最新情報です!情報を更新・追記した上で再掲載しています。写真は撮影時(2018年)のもので現在とは異なる可能性があります。
目次
2024年の開催日程
2024年の十日戎は9日(火)・10日(水)・11日(木)に開催されます!福笹授与の時間は朝7時〜深夜1時と決まっています。
重大ミッション!福笹に「吉兆」をつける!
十日戎にお参りされる方のほとんどが、福笹を手に入れるのが目的です!
福笹とは、商売繁盛間違いなし?の必須アイテムであり、たくさんの縁起物をつけて売られる笹の事です。
この時期に街中にあふれる笹の正体はこの笹福だったというわけですね♪
境内に入ると、まずは前年の福笹をお返しします。
続いて新たな笹をもらうのですが、もうもみくちゃ…
皆様少しでも枝ぶりのいい笹をもらおうと必死!ちなみにこの笹は無料で頂けますよ。
しかし、笹を手にしてからが本当の闘い。「吉兆」と呼ばれる縁起物をつけてもらうまでが大変なんです!
これらが吉兆と呼ばれる縁起物の数々。米俵や熊手、打ち出の小づちや鳥居の姿も見えます。
それぞれに意味があり、たとえば熊手は「運をかき込む」「金銀をかき込む」といった意味が込められています。
米俵:五穀豊穣
重ねられた米俵:家内安全、商売繁盛
打ち出の小づち:開運招福、諸難削除、金運招来
などなど…それぞれにおめでたい意味が込められていて、これら吉兆を福笹に付けてもらうのです!
吉兆は有料です!あれもこれもと欲張るとなかなかの金額になるのでご注意を(笑)。領収書をもらうこともできますよ!
福娘の皆さまがご奉仕する吉兆売り場は大混雑!!
行列はあるようでないというのが実情です!皆様、予算内でどのアイテムをつけてもらうかを必死に考えますからまた時間もかかります(苦笑)。
写真のように笹に縁起物をつけてもらい、福笹の完成です!
これで今年一年も商売繁盛間違いなしで一安心♪と思いたいところですが…次が大事です↓
裏からのお参りもお忘れなく!!
今宮戎神社にて、社殿にお参りをして福笹を手にいれて満足しているようじゃまだ安心できませんよ!
実は社殿の裏手の賽銭箱にもお参りをして、両サイドの壁を「ドンドンと叩く」を済ませてミッションコンプリートとなります!
壁を叩く!?ですよね(笑)。
皆さん壁に名刺やお店のステッカーなどを張り付けては一心不乱に壁に手を叩きつけています!
なぜに壁を叩くのかというと…
・えべっさんは耳が遠くて、前から願っただけでは願い事が届いていないので、裏からドンドン壁を叩いてお願いする!
・えべっさんが裏に回って寝ているのでドンドンと叩き起こして願いを聞いてもらう!
などの諸説がありますが、とにかくこのドンドンと叩くさまで必死さがより伝わり、えべっさんも皆さんの願いを適当にあしらう事なんて出来ませんね(笑)。
僕も大阪ルッチのさらなる繁盛を願ってしっかりと叩いてきました(笑)。
大人気の福娘さんを撮影するには?
毎年多数の応募の中からオーディションで選ばれるという今宮戎神社の福娘の皆さんは大人気!
そろいの着物に身を包んだこの姿。とってもかわいくて人気が出るのも納得!
彼女たちは十日戎をはじめ、年間を通じて今宮戎神社で行われる様々な神事に参加します。
そんな福娘の皆さんがご奉仕する縁起物の売り場には、こうしたカメラを持った方がびっしりと張り付いています!!
彼女たちの姿を写そうとごついカメラを持った皆さんと、笹を求める人々で十日戎の混雑度はさらにUP!
9日・宵戎(よいえびす)、10日・本戎(ほんえびす)、11日・残り福とよばれる3日間の十日戎ですが、やはり10日本戎が一番の人出…
ここで福娘さんの写真を撮りたい方へのアドバイス・その1です!!
10日は避けろ!!
11日の今宮戎神社の同場所の様子です。
前日には後ろの方からは全く見えなかった福娘さんたちの姿がしっかりと見えますね♪
ここぞとばかりに撮影をさせて頂いた大阪ルッチ!
ここで福娘さんの写真を撮りたい方へのアドバイス・その2です!
一声かけよう!!
黙って撮影するより気持ちがいいし、福娘さんたちも目線をくれたり笑顔を向けてくれますよ♪
手が空いてればワンちゃんだって抱っこしてくれる♪
みなさんとびきりの笑顔を向けてくれたり、縁起物を持ってポーズまで取ってくださったりしました♪
一緒に写真をとってもらうことも出来ましたよ♪喜ぶ編集長(笑)。
福娘の皆様、お仕事中ありがとうございます!
※2018年の情報です。
今宮戎神社では、十日戎の3日間限定で「いまみや福娘リカちゃん」もディスカウント販売されていましたよ♪
元禄期より続く奉納行列
大阪・ミナミの街で十日戎といえば、福笹、福娘とならんで皆さん楽しみにされているのが10日に行われる宝恵駕(ほえかご)行列です。
なんと今年2024年は四年ぶりに宝恵駕行列が開催されるようです。
17世紀終わりの元禄期にこの宝恵駕の奉納が行われるようになり、宝暦(1751~1764)期には現在の様な形式が整えられたそうです。
紅白の布で飾られた駕籠に、芸者さんをはじめ、芸能人・スポーツ選手などが乗り込み、周りに福を振りまきながら今宮戎神社を目指すという行列です。
宝恵駕行列 出発式(2018年の様子)
道頓堀の「とんぼりリバーウォーク」にて、宝恵駕行列に参加される方の出発式があります。
まずは行列の安全を願って祝詞があげられます。
2018年度の宝恵駕に乗られる皆さんからの新年のご挨拶がありました。
まるで、なんばグランド花月での漫才の様な挨拶だった宮川大助・花子師匠はお雛様に!
皆さんでくす玉を割ります!無事に割れて、宝恵駕行列の安全間違いなし!
ザ・ぼんちのおさむ師匠の姿も見えます!(まさと師匠も後ろにおられましたよ)
宝恵駕行列出発式のフィナーレは「駕籠上げ」と呼ばれ、担ぎ手さんたちのパワフルな上下運動に笑顔を絶やさない芸妓さん代表の“祐子”さんはさすがの一言!
宝恵駕(2018年)に乗られた皆様
道頓堀での出発式を終えた皆さんは、ホリディ・イン大阪難波(旧南地大和屋)前から宝恵駕に乗り込み行列がスタートします。
歌舞伎役者の中村壱太郎さん!
大阪松竹座にて、板東玉三郎 新春特別舞踊公演に出演されている合間に宝恵駕に乗られていました!
2018年1月に六代目を襲名された人形浄瑠璃の文楽太夫・竹本織太夫(たけもとおりたゆう)さん(左上)。
日本舞踊・上方舞山村流の山本友五郎さん(右上)。
今春、四代目桂春団治を襲名される落語家の桂春之輔さん(左下)。
人形浄瑠璃の人形遣い、吉田幸助さん(右下)は今年4月に五代吉田玉助を襲名されるそうです。
上方芸能を支える各分野の皆さんが宝恵駕に乗られます。
OSK日本歌劇団のトップスター、高世麻央さんとOSK座員の皆さまはとっても華やかでした♪
それぞれの駕籠には関係者やお弟子さん、こうした座員さんがついて行列中に「ほ~えかご、ほ~えかご」の掛け声をかけます。
宮川大助・花子師匠の駕籠には元芸人であった僕のよく見知った顔も(笑)。
写真左から、漫才コンビ「くるくるコミック」のお二人、「クルトン」のメガネお二人、ピン芸人「福神よしき」さん、紅一点の「オカン山口」姉さんです!
僕も大助師匠と撮ってもらいました♪
宝恵駕に乗られる方との記念撮影は、行列が出発する前がチャンスですよ!
ホリディ・イン大阪難波より出発した宝恵駕行列は、途中で駕籠を増やしながら(道頓堀ウインズ前、角座前など)道頓堀の戎橋上に設けられた戎舞台にて、今一度駕籠に乗られる皆様からのご挨拶があります!橋の上はスゴイ人でした!!
NHK連続テレビ小説「わろてんか」にてヒロイン藤岡てんの妹、藤岡りん役で出演中の堀田真由さんはめっちゃ可愛かった!!
駕籠に乗られていても、沿道の皆さまから「りんちゃ~ん」とたくさん声援を受けていましたよ!
そもそもこの「戎橋」は、今宮戎神社へつながる参道だったそうです。なるほどの「戎橋」でした!!
なんばグランド花月前からはザ・ぼんちのお二人が宝恵駕行列に再び参加です!
戎橋を出たのちにNGKや日本橋を進み、それぞれの出発場所から新たな駕籠が参加してどんどん行列が伸びていきます!!
NGK前では吉本新喜劇の”茂造じいさん”と新喜劇座員であるぢゃいこちゃんがお見送りしてくれました!
スタートから約2時間、今宮戎神社のそばにある浪速小学校前にて宝恵駕はストップ。
ここで駕籠を降り、みなさん徒歩で今宮戎神社を目指します。
今宮戎神社の境内はすごい人だかり!!
今宮戎でお参りをされた皆さんは、その後再び駕籠に乗りホリディ・イン大阪難波を目指して帰路につきます。
ずっと駕籠に乗っているのもかなりの重労働…お疲れ様でした!!
起請文を福みこしに託す!
商売繁盛を願って十日戎の宝恵駕を見送る人たちの中に、こうして起請文の矢を手にされた方もたくさんおられました!
宝恵駕行列の先頭には「福みこし」と呼ばれる鯛と山車(だし)が続くのですが、沿道より起請文の矢をこの鯛の台座に直接突き刺して、今宮戎神社まで運んでもらうことが出来るんだそうです!
行列について歩く福娘の皆さんに直接手渡すことも出来ますよ!
福娘さんのほうから駆け寄って取りに来てくれてました!!
起請文の矢と共に、昨年の福笹なども預ける事が出来るようです!
駕籠を見送る皆さんもなかなか忙しい(笑)。
屋台もスゴイぞ十日戎!
十日戎の3日間は今宮戎神社周辺に屋台が出店予定です!
とってもめでたい縁起物を売る屋台もたくさん出ています!
今宮戎神社では正月三が日の参拝者数は5万人程度だそうで、3日で100万人が参拝する十日戎のすごさがよくわかりますね!
今宮戎神社 アクセス
今宮戎神社の最寄り駅は、南海高野線「今宮戎駅」になります。駅下車、東方向に徒歩2分です。
もしくは通天閣のある新世界につながる地下鉄堺筋線「恵美須町駅」より西方向に徒歩5分です。
なんばエリアからでも徒歩約20分と歩いてでもOK!
今宮戎神社住所:大阪市浪速区恵美須西1-6-10⇒「今宮戎神社 地図」
まとめ
大阪・ミナミの街が毎年1月9.10.11の3日間、笹を持った人々でにぎわう今宮戎神社の十日戎(とおかえびす)。
3日間を通じて100万人以上が訪れ、壁をドンドン叩いて商売繁盛を願うビックイベントです!
有名人の姿を間近で見る事の出来る宝恵駕(ほえかご)行列や、とってもかわいらしい福娘の皆さんも素敵な十日戎。
今宮戎の十日戎が終わると正月が本当に終わったな~なんて感じる大阪の風物詩ですよ。
来年の宝恵駕にはどなたが乗るのかと今から楽しみです♪