淀川流域で最大級の前方後円墳である今城塚古墳。
大阪高槻市と茨木市にかけて広がる古墳と遺跡の集まりを三島古墳群と言うそうで、なんと古墳だけでも大小合わせて500基以上もあるそうです!!
531年に没した継体天皇の本当の陵墓だと考えられているのがこの今城塚古墳だそうです。
1950年代は田んぼに囲まれていた今城塚古墳ですが、周りが次第に市街地として開発されていきました。
平成16年から平成22年にかけて7段階に分けて整備が進んだ今城塚古墳の現在は、埴輪祭祀場などを含めて古墳公園として近隣の方の憩いの場となっています。
高槻の人気キャラはにたんもこの今城塚古墳から産まれたんだそうです!
古代ロマンを求めて柳瀬蓉が今城塚古墳とその周辺を探索してきましたよ~!
目次
潜入!今城塚古墳!!
今城塚古墳を探検!
完全に森と化した今城塚古墳!
住宅地の真ん中に突然現れた古墳の姿にテンションが上がった私!
早速、古墳の森へと探検開始です!
今城塚古墳は、もともとは平地に土を積み上げ、濠をほり、石で表面を覆い、埴輪を並べたという「造り山」と言うそうで、当然すべて人力で造られました!
整備が進んだ今城塚古墳ですが、古墳上の茂る木々はそのまま残されています。
ちゃんとついてきてよっ!!
テンションが上がって足早な柳瀬さん。カメラマンを急かします(苦笑)。
今城塚古墳の各地には、古墳についての色んな説明が書かれています。
円墳部分の中央部には「3番 重い石室を支えた石組」とあります。
今城塚古墳には3基の石棺がおさめられていたそうで、総重量はかなりのものになります。この重量を支えるための大規模な石組は、当時最先端の土木技術だったそうですよ!
「4番 地震で崩れた墳丘」
1596年に発生した慶長伏見地震で盛土が内濠へ滑落していた跡が残っていたそうです。
この地震によって古墳の石室も崩壊・消滅したのではないかと考えられているそうです。。
「6番 儀式の場(北造出)」
古墳中央部にある儀式の場。祭祀が行われていたそうです!
この「造出」というのは、前方後円墳のくびれ部分に作られた台状の部分の事を言うそうです。ステージのようになっていたのかな?
今城塚古墳の外濠部分。
こちらは水をためない空濠だったそうです!
古墳の内濠の一部には今もこうして水が湛えられています。釣り禁止!
今城塚古墳の作られた531年と、整備がなった2011年がクロスしたモニュメント。
天皇陵といえば内部をこうしてお散歩出来たりはしないのですが、この今城塚古墳は「継体天皇の真の陵墓と言われている」状態なので自由に散策できるのです!
現在宮内庁が「継体天皇陵」といて治定するのは、今城塚古墳から西に1,5キロほどのところにある古墳(太田茶臼山古墳)です。
一体どちらが本当の継体天皇の古墳なのでしょうか??不思議ですね!
カブトムシが寄ってきそうな樹液を出している気を発見!!
なぜか私も寄っていく…(笑)。
近所の子供たちが秘密基地とか作ってそう!!
「お母さん、古墳に遊びに行ってくるわ~!」なんて会話がされるんでしょうね!
※今城塚古墳は文化財です。秘密基地建設はダメっぽいので作らないでね!!
埴輪祭祀場
今城塚古墳の最大の特徴といえば埴輪祭祀場(埴輪まつりのステージ)です!
人物や、動物、家屋埴輪や器材埴輪といった様々な埴輪が出土した今城塚古墳。祭祀場では200点以上の埴輪が配置され古代の祭祀の様子が再現されていたそうです。
ずっら~と並ぶ埴輪の姿が見えています!!でも、そばまでは近づけないんでしょう?
めっちゃそばまで来れたっ!
見てください!このバラエティに富んだ埴輪たち!!複製品だとわかっていても、これだけ並ぶと迫力があります!
馬の埴輪。とってもかわいい造りですね♪
いや、お手はしません(笑)。
柳瀬蓉を探せ:レベル1。
兵士埴輪の兜と髪型の感じが奇跡的に似てた(笑)。
皆さん、はにたんの兄弟達かな??
真ん中でなんだか崇められている私。
ちょっとダンスユニットみたいにも見える!?
1500年前、実際にこうして埴輪が並んでいたところを想像すると、ちょっとドキドキしませんか?
古墳の周りもどんな様子だったのでしょうか?ドラえも~ん、タイムマシン!!
このアヒル?の埴輪が個人的には一番かわいくて好きでした♪
こちらの埴輪祭祀場はやはり見応えがあるので、取材時にもたくさんの人が見学に来られてました。
古墳や埴輪の絵をスケッチされている方もいらっしゃいましたよ!
古墳の周りは現在公園として整備されています。
ベンチも置かれていてちょっと休憩♪
ご近所の方でしょうか?シートを広げて古墳ピクニックをされていました♪
古墳ピクニックって初めて言いました(笑)。
埴輪祭祀場の向かい側にはお手洗いがあり、その屋上に上がれます。
「15番 大王の埴輪まつり」
屋上からは埴輪の並びがよくわかり、解説もされていましたよ!この屋上部分とつながるバルコニーを抜けると「今城塚古代歴史館」があります。
名称 | 今城塚古墳 |
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アクセス | JR京都線「摂津富田駅」または阪急京都線「富田駅」下車。 市営バスJR富田駅1番のりば「南平台経由奈佐原」行き、「今城塚古墳前」下車すぐ。 市営バス「関西大学」「萩谷」「萩谷総合公園」行き、「氷室」下車。東へと歩約8分。 |
住所 | 大阪府高槻市郡家新町48−8 Googleマップ |
無料で楽しめる「今城塚 古代歴史観」
今城塚古墳の発掘調査の解説、また三島古墳群からの出土品をはじめ様々な展示がされている「今城塚古代歴史館」はなんと入館無料♪
こちらでも埴輪がお出迎えしてくれます♪
今城塚古代歴史館のなかはとにかくキレイ!そして広々としています!
こちらには常設・企画展示室の他にも、体験学習室やはにたん観光情報コーナーなどもあります。
嬉しいことに今城塚古代歴史館は撮影可能(一部禁止の物もあり)なので、展示室の様子を紹介します!
今城塚古代歴史館 展示室
常設展の入口には大きなスクリーンがあり、旧石器、縄文、弥生のそれぞれの時代の様子を紹介してくれます!
革製の盾(複製)です。こんなオシャレなデザインの盾って!インテリアのようです♪
今城塚古墳の周りに置かれていたような円柱埴輪!とっても大きいですね!
社会の教科書で見たことのあるような「鏡」もたくさん展示されていました。
大きな土器ですが、よく見ると2本マストの船マークがついているのが分かりますか?
埴輪産地のブランドマークのようなものらしいです!
何をされる方かよくわかりませんでしたがご一緒させて頂きました♪
古墳の築造過程が再現されています。古墳の表面に石を並べている様子!
ひとつひとつを手作業で!果てしない作業~!!
こちらは排水溝!古墳の内部にも石を敷き詰め、雨水を排水するシステムがしっかりと整備されていたんだそうす!
今城塚古墳から出土した石棺(レプリカ)か並んでいます!
おっきい!!
石棺の下には石が敷き詰められている様子が再現されています。
これが今城塚古墳でも案内板があった「重い石室を支えた石組」でしょうか!
な、中に人が!!
このピンク色をした石棺は「阿蘇ピンク石製家型石棺」と名付けられています。
この石の産地は熊本県宇土市だそうで、当時も実際に熊本から運ばれた石を使って棺を作っていたようです!
このかっこいいのは「衝角付冑・挂甲(しょうかくつきかぶと・けいこう)」といいます。
挂甲とは古代の鎧の事を言うんだそうです!埴輪兵士が着ているのもこの挂甲ですね!
100分の1サイズの今城塚古墳です。
100分の1でも大きい!1500年前はこんな姿で建っていたんですね!とってもきれい!
古墳の表面には石が敷き詰められ、柵のように見えるのはすべて円柱埴輪が並べられていたんだとか!
内濠にはすべて水が満ちていたんですね!これを何もない平地からすべて人力で造ったなんて信じられません!
今城塚古代歴史館にも今城塚古墳から出土した埴輪が展示されています。
な、なんと本物!!
動物の埴輪。素朴な感じがしてかわいい♪
こちらは玉枕(復元品)です!
寝にくそうな気もしますが玉の感じが意外に気持ちいいのかも??
展示室を抜け、ロビーにて展示されていたのが実物の石棺材の展示でした!
実際に削りだした跡などが見て取れて、1500年以上前の人たちの手に直接触れていたものかと思うとちょっと興奮♪
埴輪の3Dパズルです!これは私も挑戦しなくては!!←なんの使命感(笑)??
それぞれのパーツが磁石でくっついていきます。ひとつひとつがちょっと重い~!
足パーツはわかりやすいのですが、それ以外がどうにも…普通のパズルみたいにわかりやすい凸凹がないので大苦戦!
なんとか4本の足を立てることが出来ました!もう少しかな?
出来た~♪先ほど展示室で見た動物埴輪!
これ以外に、別の形の3D埴輪パズルもあるようです!ぜひ挑戦してみてください♪
ロビー中央には歴史に関する書籍や児童書などがずらっと!!自由に読むことが出来ますよ♪
柳瀬蓉を探せ:レベル2。
全く難易度が上がらないこの企画(笑)。
いまや高槻RR係長である、はにたんがここでも広報活動に勤しんでおられました!!
今城塚古代歴史館 体験コーナー
「土器に興味ありますか~??」と声をかけられて入った体験コーナー(笑)。
実際の土器を手に取ることが出来、それぞれの時代の土器の特徴を丁寧に解説していただきました!
指紋の跡が残っているのとかびっくり!
こちらではプラ板でキーホルダーが作れたり、埴輪も制作する事が出来ます!!(一部有料)。
勾玉作り体験も!!(勾玉キット300円が必要)。
なにやら並んでいました…
特殊な紙でできた古代甲冑です!なんとこちら…着ることが出来るんです!!
着るっきゃない(笑)。
似合っているんでしょうか…?あまり役に立ちそうにない柳瀬兵。。
はにたん観光情報コーナー
「はにたん観光情報コーナー」もあります。
観光情報と共に地元でとれた野菜やお土産もありましたよ♪
「今日のお野菜」です!とれたてて新鮮♪
はにたんグッズもたくさんありました!
もともとは高槻の消防キャラクターだったはにたん。生まれ故郷の今城塚古墳周りで大活躍!
いわば実家のお店を手伝っている…みたいな感じなのかな(笑)。
歴史館ロビーにはコインロッカー、授乳室も完備!
今城塚古墳・今城塚古代歴史館 アクセス
今城塚古墳、今城塚古代歴史館へは駅からバスが便利!
私は取材時、JR摂津富田駅から歩いて30分近くかかりました…
電車・バスを利用の場合
JR京都線「摂津富田駅」または阪急京都線「富田駅」下車。
市営バスJR富田駅1番のりば「南平台経由奈佐原」行き、「今城塚古墳前」下車すぐ。
または市営バス「関西大学」「萩谷」「萩谷総合公園」行き、「氷室」下車。東へと歩約8分。
駐車場完備!(約35台分)
駐車料金は無料!利用時間は9時45分~17時30分まで。
駐輪場もあります!近所のお子様たち学校帰りにもよれますね♪
今城塚古代歴史館について詳しくは「今城塚古代歴史館 公式HP」をご覧ください!
名称 | 今城塚古代歴史館 |
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定休日 | 月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日 年末年始(12月28日~1月3日) |
営業時間 | 10:00~17:00(最終入館16:30) |
入場料 | 無料 (ただし特別展企画展は有料の場合があり) |
アクセス | JR京都線「摂津富田駅」または阪急京都線「富田駅」下車。 市営バスJR富田駅1番のりば「南平台経由奈佐原」行き、「今城塚古墳前」下車すぐ。 市営バス「関西大学」「萩谷」「萩谷総合公園」行き、「氷室」下車。東へと歩約8分。 |
住所 | 大阪府高槻市郡家新町48−8 Googleマップ |
まとめ
三島古墳群の中でも最大規模の前方後円墳である今城塚古墳は継体天皇の真の陵墓と言われているそうですが真相は謎のまま…
そんな古代ロマンが溢れた場所は今でも1500年以上前にそこにいた人たちの息遣いが聞こえてくるかのようです。
大阪、高槻の市街地の真ん中に突如現れる今城塚古墳。現在は古墳公園として整備が進み近隣の方の憩いの場となっています。
埴輪祭祀の様子が再現されていたり、隣接する古代歴史館では様々な出土品と共に古墳の造成過程も学ぶことが出来ますよ!
ぜひ一度足を運ばれてみてはいかがでしょうか?
わたしも古墳アイドル目指そうかな!?柳瀬蓉でした!
