中之島、人はそこを大阪のマンハッタンと呼びます。いや、僕だけです… きれいな建物や公園が川に挟まれとても景色のいい一角で、散歩コースにももってこいですよ。
そんな中之島でも素敵な外観で一際目を引き、国の重要文化財でもある大阪市中央公会堂へと行ってきました!
「大阪市中央公会堂」とかけまして「室町時代の人・宗祇(そうぎ)」と解く、その心は「どちらもれんが作り(レンガ・連歌)で有名」です。 く、くるし~…宗祇って誰やねん!ぐみです!
まずは周囲をまわってみる
1918年(大正7年)竣工、間もなく100周年を迎える中央公会堂は脇の看板まで重厚!
よく大阪中央公会堂と言われたりしていますが正確には大阪市中央公会堂と「市」が入ります。 長い歴史の中、ホールではヘレンケラーやガガーリンの講演会から「怪盗グルーのミニオン危機一髪」の上映まで幅広く使われています!
その幅広さ、ロバート・デ・ニーロの演技力の如し。個人的に未来世紀ブラジルのデニーロが好き♪
中央公会堂の歴史がここに。
1911年に岩本栄之助氏の寄付100万円をもとに建設された…とありますが、この100万円は現在の価値に換算すると50億~100憶円にもなるそうです。 1900年代、カレーライスが6銭、理髪代が15銭、今も昔も親が子を思う気持ち…プライスレス!(100銭=1円)
正面の入り口扉です。 古い建物って涼しげで時間がゆったりと流れている感じがしますね。
正面入り口横の電燈の支柱にはライオンが! 中央公会堂のそばに架かる難波橋のライオン像も有名ですが、こっちもかっこいいぞ!
ガイドツアーに参加してみよう
特別室と公会堂の歴史を案内してもらえるガイドツアーが各月4,5日程度開催されています! 定員(20名)に達していなければ当日受付も可ですが基本的に前日までの申し込みが必要。
参加費はベーシックコース500円、公会堂レストランでのランチもついたスペシャルコース2000円の2種類があります。どちらもうれしいお土産付き♪ 開催日等詳しくは「大阪市中央公会堂」のサイトをご覧ください。
パンフレットの写真がもう素敵!! 中には色んな見どころが書いてありすでに興奮!
僕はもうこのパンフレットとブリの照り焼きと野菜炒めとかぼちゃの炊いたのとあったかい味噌汁があれば白ご飯3杯はいけます!
参加証をいただいて開始時刻までしばし待機。
心を落ち着けすぎて大仏さんみたいな顔になっているのは気のせい!?
まずは地下の展示室から。こちらはガイドツアーに参加しなくても自由に見学できます!
この回の参加は10名ほど。皆さんガイドさんの話にメモを取ったり質問したりでかなり真剣! 僕もこんな格好はしていますがお話はしっかりと聞かせていただきました。
しかしこの後姿の僕、自分で思っていた以上にごつい。。全くくびれが見当たらず完全なる冷蔵庫体型… 思わぬところで自分を客観視できたのも今回の収穫のひとつでした(苦笑)
先述の岩本栄之助氏です。 まっすぐと前を見つめられています。
岩本氏にも色々とお話を伺ってきました。
銅像といえば、隠し芸大会のハナ肇さんのコント。覚えている方はどれくらいいるのでしょうか?
1999年から2002年の復元工事で再現された2体の神像!元々のものは戦時中の金属供出でエレベーターや階段手すりと共に撤去されてしまったそうです。
商業の神「メルキュール」と科学と平和の女神「ミネルバ」さん。 鼻筋が通り過ぎて、出番を待つシンクロのペア選手みたい…
15年以上の風雨にさらされてすっかり日焼けされたお二人。
今もこうして大阪の街に睨みを効かせてくれています!ご苦労様です!!
なんということでしょう!! 暗く圧迫感を与えていた天井が再生工事でこんなにも明るくきれいに… ビフォー・・・アフター・・・脳内で例のBGM、自己再生をよろしくお願いします。
39歳という若さで亡くなった岩本栄之助氏。この写真はなくなる数日前に撮られたものだとか… 現在の僕とひとつしか変わらないのにこの貫禄の差はなんでしょう? 岩本氏は公会堂建設の際もそうですが、私財を投じて塾を作ったり同業者の危機を救ったり「北浜の風雲児」と称えられた素晴らしい人物でした。
氏の功績はこの中央公会堂と共にいつまでも語り継がれていくでしょう。
見どころだらけの特別室
創建当時は一般には貸し出しされておらず、部屋自体が芸術品と言われる特別室!
ここを案内していただけるのがガイドツアー最大の魅力!
天井画
特別室に入るとまず目に飛び込んでくる壮大な天井画!!
日本神話から「天地開闢(てんちかいびゃく)」の様で高天原に生まれた三柱の神。
先ほどの天井画、天地開闢の折うまれた神様の説明をしてくれます!難しい読みはこうしてわかりやすく教えてくださいます!
ステンドグラス
見事なステンドグラス!中央円部分の四隅のリボンのような紋様が大阪市の市章である「みおつくし」になっています。
凸レンズがたくさん使われています。これは部屋の隅々に光を拡散させるためだそうです。
このきれいな窓辺は雑誌の撮影にも使われた事があるのだとか! ということで僕も一枚。
う、売れない。。
カーテン
このカーテンは建設当時の物を復元したもので、図柄は「四騎獅子狩文錦(しきししかりもんきん)」と言い法隆寺に伝わる国宝から取っているそうです!
「四肢がしっかり指揮者の式服四騎獅子狩文錦柄」という早口言葉で有名なアレですね! いや、聞いたことないわっ!
国産大理石の床
この大理石の床には所々に化石も見られます! なによりも一枚一枚タイルが敷き詰められているように見えますが、実は大きな石一枚に筋を入れて9枚のタイルに見えるよう細工されているそうです!
この細工を施す技術を持った人はもういないそうな。
木工象嵌
扉の模様も描かれているように見えて、実は色の異なる木を模様に切り出しはめ込むという木工象嵌(もっこうぞうがん)という技法が用いられています。
この技術をもつ職人さんは現在ではもういないと言われています!
このように立派な天井、壁、床などを持つ特別室は見学のみかと思いきや…公会堂の他の部屋と同様、普通に貸し出ししてくれるそうです。
重要文化財なのに!!なんて懐が広いんだ! ということで特別室の鍵もこうして手にすることが出来ます!
ツアーの最後にはアンケートに答えます!お姉さまと相席で。。
テーマパークのアトラクションで、お互いシングルライダーで乗り合わせたようなこのアンバランス感(笑)
プレゼント
そしてガイドツアー参加者へのプレゼント、クリアファイルをいただきました。
全国500万人のクリアファイル収集家にとって垂涎の一枚!!ありがとうございます!
その他館内の様子
お手洗いの自動扉が観音開きのように開きます! 広くてきれいで、おむつ交換台も完備!
重要文化財です!もちろん禁煙、火気厳禁です!!
年代を感じる手すりですが、神像同様こちらも元々のものは戦時中に回収されたのでしょう。
頬を寄せるとひんやり気持ちいいです♪かすかに波の音も…
絶対にバルブ開けたらあかんで、絶対に水出したらあかんで… お笑い特有の前フリの練習もできます。
ちょっと一息入れる休憩用の椅子。新しいものもあれば…
昔の物もあります!これが今でもオシャレなデザインで現役!何と座席の裏には帽子掛けがついてます! 往時は皆様ハットをかぶり正装して来られたのでしょう。
「では、次の方…!?」 人に勇気と希望を与えられるような、そんなアニーを演じたいです!!
「そんな恰好までしてきてくれて申し訳ないですが…もしかしてアニー役希望?」
はい、トゥモロ~トゥモロ~♪
「あ、歌わなくて大丈夫ですよ~!では結果は後日…」
ちょ、早ない!?
9つある会議室もそれぞれ会合や勉強会など色んな目的で使用することができます。
スケジュールを見ると結構な稼働率でかなりの人気! 重要文化財といえども「公会堂」の役目を今もなおしっかりと果たしている現役の建物ということが改めてわかりました!
まとめ
中之島で一際目立つレンガ造りの建物、国の重要文化財でもある大阪市中央公会堂。
公会堂建設の資金をすべて寄付した岩本栄之助という人物をご存知でしょうか?
部屋全体が芸術品である特別室を見学でき、岩本氏の生涯を知ることができるガイドツアーはお値打ちものです!! 中央公会堂を見学し、となりの中之島公園でお弁当を持ってピクニックなんてのも素敵な休日の過ごし方なんじゃないでしょうか?
ぜひ皆様も一度「大阪のシンボル」に足をお運びください!! ぐみでした!